【来世は他人がいい】3巻。感想・考察。

来世は他人がいい

より官能的でさまざまな人物の思惑が交錯し、物語に深みが増してきました。


あらすじ

吉乃との対話を通じて自分の気持ちに気づく霧島。夏風邪を引いてしまう吉乃。学校に行っている間も気にかけている霧島でしたが、吉乃の熱が上がってしまい・・・

嫉妬という感情

吉乃に指摘されるまで嫉妬に気付かないということは、嫉妬する状況になかったか、過去に嫉妬をしていたこともあったけど自分の感情に疎くて気付いていなかったと考えられます。

霧島は女性経験は豊富ですが、駆け引きの関係だけで、本当の恋をしたことがなさそうですね。

ここでいう嫉妬とは、自分よりも恵まれた人をにくむ気持ちや、好きな人が別の人を好きになることをうらむ気持ちのことです。

霧島は、体験は人より抜きん出てありますが、気持ちの面で鈍感です。一方で、吉乃は体験は一切ないけれど、気持ちの面で洞察力や鋭さがあります。お互いにうまく補っていけそうな関係ではあります。

気配りの達人

ここまで来ると一家に一台欲しいですね、霧島。スポドリを買ってきてくれたのに、もう一回予備とその他を買ってきてくれるって良いですね。自分が弱っているときに尽くしてくれる男性というだけでときめきます。

その後のメッセージのやりとりも、吉乃の負担がないように提案してくれています。さすがですね。勉強になります。

仕事のできる男

ヤクザ稼業もしている(正確には手伝っている?)霧島。仕事のできる男です。

えっと、高校生のはずなんですが(笑)もはや新人通り越して、中堅か管理職以上の実力ありそうです。ガッツポーズしているので、何かノルマがあるのでしょうか。売り上げの何割かかバックされる仕組みなのか、気になりますね。

霧島なら、ヤクザじゃない方が稼げそうですよね。(一応、ヤクザではないと公言してます)医師、弁護士、実業家など、持ち前の頭脳と弁達者な面で難しい職業でも難なくやり遂げられそうです。

吉乃の祖父との約束

四六時中つきまとっていたのは、厳密に言えば惚れたから、と言うよりは祖父との約束だったということですね。実際、惚れているようにも見えますが。

第1話のグズっぷりは、吉乃の性格を熟知したうえで、ひと芝居打ってた、ということなんでしょうか。霧島がそうなるように仕向けていたと。計算高いですね。

グズを見せる→吉乃が落胆して大阪に帰るというシナリオではなく、吉乃が反発して大阪には意地でも帰らないだろう、まあ帰ってしまったら俺の見込み違いだからそれはそれでいいか、とか思っていたのでしょうか。

ただ、本当に吉乃が身体を売ってしまうのは想定外で、内心相当焦っていたのかもしれません。

蓮二にバレたら大変なことになりますし。(笑)

椿

自分や吉乃への言動をみて、第3者の目線で霧島の心情を見透かしています。霧島も女性経験が豊富ですが、椿の方が一枚上手ですね。

同じ経験といっても、霧島は恋の駆け引きはうわべだけのものなのかもしれません。

読者が聞きたいことを発言してくれるので、もっとやってくれーという気持ちになります。(笑)

はじめての友達

17歳にして初めての友達。一体どんな風に生きてきたんでしょう。

ただこの会話で終始霧島は笑顔なので、真偽のほどは明らかではないですが。

もしくは純粋に嬉しいだけかもしれません。

菜緒

小利口で抜け目がない、いわゆるあざとい女ですね。おっとり清楚系で椿に少し似ていますが、腹の中はマウントを取ったりと、真っ黒けです。女から嫌われる女なので、霧島のタイプですね。ただ、最近は自己主張が抑えられていて物足りなく感じているようです。

菜緒と会話していた女たちの沈黙が怖いです。(笑)このシーンの心の声を書き出したら、えげつない声が聞けそうですね。

最後の霧島の何かたくらんでる顔がたまらないですね。もっとやってほしいです。



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